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王国の暁闇


<2>



 息苦しいほどの欲望で、マファールの男根は腹につくほど反り返っている。

 着衣越しに屹立を押し付けたマファールは、存在を知らしめるように、リュシアの細い腰を引き寄せ、双丘の狭間で擦り上げた。

 それが何であるのかを悟り、リュシアの顔がさっと青ざめる。

 激しい抵抗を示し、マファールの腕からようやく逃れ出たリュシアは、その反動で前方につんのめり、床に両手をついてしまった。

 両腕の付け根に走った鋭い衝撃に美貌を歪ませたリュシアは、しかしマファールからできるだけ遠ざかろうと、這いずるようにして逃れた。

 精緻な装飾が施された大扉にたどり着いた時、背後に迫ったマファールに肩をつかまれ、リュシアは引っ立てられるように異母兄に向き合わせられていた。

「あ……」

 マファールの深い翡翠の双眸を見上げた瞬間、リュシアは視線をそらすことができなくなっていた。

 瞳の奥に、黒い炎が燃え上がっている。

 怒り、激しい欲望と執着――。

 凄絶な暗い闇に引き込まれたかのように、その瞬間からリュシアは身動きができなくなっていた。

 マファールは艶やかな朱金の髪をたぐるようにしてリュシアの顔を引き寄せ、淡く開かれた唇に噛み付くような接吻を落とす。

 戸惑って震える舌を強引に絡めとり、吸い上げ、マファールはリュシアの口腔を意のままに蹂躙してゆく。

 舌先でぞろりと上顎を舐められ、リュシアは湧き上がった快感に眉根を寄せていた。

「……んっ、うう…ふっ……あ、いや……」

 後頭部と顎にマファールの手がかかり、逃れられないように押さえ込まれたまま、リュシアは暴力的ですらある口付けを受け入れさせられていた。

 リュシアの口に溜まっていた唾液と、マファールの口から注ぎこまれたものとが混ざり合い、淡紅の口の端からつうっと流れ落ちる。

 口付けの合間に浅い呼吸をした途端、リュシアはごくりとそれを飲み下してしまっていた。

 その瞬間、頭の芯が霞むような違和感とともに、全身から力が抜ける。

 ずるずると床に崩れそうになったリュシアを、マファールは両腕ですくい上げるようにして抱き上げ、今出てきたばかりの浴場へと運んだ。

「……兄上……いったい、何を――」

 上手くろれつが回らず、途切れ途切れにリュシアが問うと、マファールは品のよい唇に残酷な微笑を刻んだ。

「言ったであろう。そなたの最初の男は、この私だ。
 処女の血を、私に捧げるのだ、リュシア」

 浴室に置かれた寝椅子の上にリュシアを横たえたマファールは、自ら衣服を脱ぎ去り、鍛えられた肉体をあらわにした。

 マファールの中心には猛々しい雄の証が屹立している。

 その先端から滲み出した透明な先走りの樹液が肉幹を伝い落ち、青い血管をてらてらと浮かびあがらせていた。

 その凶暴な威容におののき、リュシアは何とか逃れようとして身をよじった。

 だが、意思を裏切るように肉体は動かず、かろうじて動いた下肢は寝椅子から床へと力なく落ちてしまう。

 両腕に力を込め、上体を起き上がらせようとしたリュシアは、マファールが腰を押さえ込み、両足を開かせるように足を払った瞬間、絶望の悲鳴を上げていた。

「やめて……やめてください、兄上――アアァッ……いやだっ!!」

 マファールの手が神秘の花裂を割った瞬間、リュシアは恥辱のあまり意識を失いそうになっていた。

 リュシアの片足を寝椅子に戻し、そのまま腰を高く持ち上げさせたマファールは、先ほどの愛撫によって愛蜜を溢れさせ、濡れた淡紅の花弁をほころばせる秘芯に視線を向けた。

 引き寄せられるように唇を押し付けたマファールは、舌先で甘い蜜を味わい、さらに奥を探るように舌を忍び込ませる。

「あ、ああう……もう、いやだ……離して……」

「何を言う、リシュア――これからが本当の交わりだというのに」

 ゆるゆると頭を振るリュシアを見つめ、マファールがやや呆れたような声で嗤う。

 マファールは片手を前方に滑り込ませると、繰り返される刺激に勃ちあがったままの愛らしい花芽を弄んだ。

 反対側の手でリュシアの腰を支えながら、あえかに息づく後蕾に親指を這わせる。

 秘肛に指の腹を押し当て、前方を淫猥に刺激すると、リュシアの背がよじれるように反り返った。

 微かにほころんだ蕾に親指を強引に押し込むと、その行為にリュシアは蒼瞳を大きく見開き、愕然としてマファールを振り返る。

「いずれ、ここでも、私を受け入れてもらう――否はあるまい?」

 硬い蕾をほぐすように指先を動かしていたマファールは、リュシアの感じる屈辱を楽しむように低く笑い、蜜液をこぼす花裂へ再び接吻する。

 同時に敏感な三ヶ所を責めたてられ、リュシアは堪えきれずに嬌声を上げていた。

 逃れようとするたびに、白い臀部が誘惑するように淫らに揺れる。

 しみ一つない純白の背中には、しっとりと汗が滲み、艶かしい真珠の光沢を放っていた。

「ああっ、あっ、あっ……いや……兄上……そんな、ところを――」

 マファールは同じ調子で親指を秘蕾に押し込みながら、ぴちゃぴちゃと愛蜜を啜り上げている。

 舌先が花弁の縁をなぞり、繊細な動きで蠢くたび、リュシアの喉から細い悲鳴が迸っていた。

「……そろそろよいか――挿れるぞ」

 マファールはそう呟くと、可憐な双丘を両手で押し開きながら、猛りたった欲望を押し付けた。

 限界まで高まった剛直は、処女の封印を突き破ろうと力強くしなる。

 絶え間ない快感に息を荒げていたリュシアは、マファールに腰を引き寄せられた瞬間、花芯が引きつれ、引き裂かれるような激痛を感じて絶叫していた。

「いやああぁッ! やめて! もうやめてください、兄上!」

 迫りくる恐怖に脅かされ、リュシアは矜持をかなぐり捨てて悲鳴を上げる。

 マファールがぐっと腰を突き入れた瞬間、花肉を引き裂かれる激痛と、胎内に入り込んだ重苦しい圧迫に、リュシアは透明な涙を溢れさせていた。

「いっ、い、痛い……いや、やめて、兄上っ――!」

 純潔の花唇を犯したマファールは、荒い息を吐きながら、狭隘な花芯を征服する。

 剛直を根元まで深く収めると、彼は痛みに強張った白雪の背中に掌を滑らせ、起き上がろうとするリュシアの首根を強く押さえ込んだ。

「これで……そなたは純潔を失った。
 穢れたそなたを……マディヤル王がどう遇するか、楽しみではないか」

 己の存在を思い知らせるように、マファールはゆっくりと灼熱の楔を出し入れする。

 内襞を削られるような痛みに、リュシアは尖った悲鳴を上げながら、自分を何とか支えようと寝椅子にしがみついていた。

 自身の肉剣が鞘からゆっくりと引き抜かれた途端、そこに破瓜の血と愛蜜が絡み付いていることに気づき、マファールは嗜虐心を滾らせた。

 欲望の赴くまま、マファールは激しく腰を打ちつけ始める。

「ひ…ひっ、あああーっ!」

 快楽よりも苦痛の方が大きいリュシアは、胎内に迸ったマファールの白精に戦慄し、どろりとしたその熱に惑乱した。

 繰り返し注ぎ込まれ、花唇からあふれ出した白濁は、マファールの男根を伝いながら、ひんやりとした大理石の床に落ちてゆく。

「まだだ……まだ終わらぬぞ、リュシア」

 欲望の勢力を衰えさせぬままマファールはそう宣告し、ずるりとリュシアの内部から己自身を引き抜いた。

 処女の血と、リュシアが滴らせる花蜜、そして己の精が塗された雄根を見下ろし、マファールは残忍な微笑を浮かべる。

 ぐったりと床に崩れ落ちたリュシアは、寝椅子に頭を乗せたまま、はあはあと荒い呼吸を繰り返していた。

 陵辱を受けたその姿は哀れというより、雄の欲望を刺激する艶かしさに包まれている。

 マファールは、呼吸の整わないリュシアの髪をつかみ上げると、強引にその美貌を上向かせていた。

 髪を引っ張られる痛みにリュシアは顔を歪め、わずかに口が開く。

 柔らかな唇に穢れた欲望を突きつけ、マファールは冷厳と命令した。

「そなたの血と蜜で汚れてしまった。そなたの唇で清めるのだ、リュシア」

 リュシアははっと双眸を見開き、兄の楔から顔を背けようとした。

 しかしマファールは朱金の髪をつかんだまま、ぎりぎりと顔を引っ張り上げようとする。

 その乱暴な行為に涙を滲ませたリュシアは、次の瞬間、喉の奥にそれが強く突きこまれ、危うく息をつまらせそうになった。

「う、うぐっ……ぐううぅっ――」

「しゃぶって綺麗に清めるのだ、そなたの穢れがついたのだから」

 噛まれないように顎を押さえながら、マファールは残酷なほどゆっくりとリュシアの口を蹂躙していく。

 リュシアの後頭部を強く押さえたマファールは、喉奥まで肉剣を突き通し、情欲の第二波を迸らせていた。